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東林院の沙羅双樹

こんにちは。

 

暑い日が続いていますが皆様お元気ですか?

7月に入り京都の町にはそろそろ祇園囃子の音が聞こえてくる頃です。

毎年この祇園囃子の音を聞くと「夏ももうすぐだなぁ」と感じます。

 

ところで先日、京都の花園の妙心寺(みょうしんじ)山内にある東林院に沙羅双樹の花を見に行ってまいりました。

妙心寺とは正式名称を『正法山妙心寺』といい臨済宗妙心寺派の本山です。

開創は建武4年(1337年)に花園法皇が自らの離宮を改めて禅寺にされ、

関山慧玄(かんざんえんげん)を開山として迎えられたのが始まりだそうです。

現在広い境内には46の塔頭(たっちゅう)が点在しています。

東林院はその塔頭のひとつです。開祖は妙心寺第五十一世直指宗鍔(じきしそうがく)で、

山名豊国(やまなとよくに)が開基(かいき)となり、弘治(こうじ)2年(1556年)に創建されたそうです。

普段、一般公開はしていらっしゃらないのですが沙羅双樹の花の季節に合わせて、

毎年6月の中旬から下旬にかけて『沙羅の花を愛でる会』として特別公開をされています。

まず入り口手前で拝観料をお支払いします。拝観料にお抹茶とお菓子がついています。

 

こちら入り口の写真です。

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こちら入り口から玄関に行くまでのお庭です。

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苔の碧が涼しげです。

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塔頭の屋根には沙羅双樹の鬼瓦があるのですがわかりますでしょうか?

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同じものがお庭にも展示されていました。

ご住職が作製されたそうです。

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玄関を入ったところに受付がありそこで券をお渡して奥の広間へ。

南向きに縁側があり沙羅双樹のある中庭が一望できます。

大勢の観光客の方が縁側で沙羅双樹を眺めながらご住職のご説法を聞かれていらっしゃいました。

私もご説法を拝聴しながら待っているとお抹茶とお菓子を持ってきてくださいました。

お菓子は沙羅双樹の花を模したものだそうです。

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お味は上品な甘さでとても美味しく頂きました。

 

美味しいお菓子を頂いた後にちょうどご住職のご説法が終わったので人が少なくなりました。

そこで縁側に腰掛けて沙羅双樹をゆっくりと眺めました。

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沙羅双樹はお釈迦様が入定された時にいっせいに花が咲きお釈迦様の死を悲しんだと伝えられているそうです。

また朝に咲いてその日の夕方には散ってしまうことから『人の世の常ならぬこと』を象徴する花とされており、

平家物語の冒頭の一説にも『沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす…』とうたわれています。

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中庭の苔一面に落ちた白い花を眺めながら、

『昔の人も花の散り行く様を惜しみながら、

与えられた日を精一杯生きることの大切さを感じたていたのかな?』と思いました。

そしてそんな壊れかけつつあるものを愛おしく思いう気持ちが現在にも受け継がれている事に、

日本人の気持ちの機微や繊細さを感じた一日でした。

 

 

 

ハンドルネーム なでしこ

 


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